ケニアの最新情報(080109)
藤目です。
7日以後の動きなどを以下にまとめます。
1.CanDoナイロビ事務所の動き
永岡代表が6日にナイロビ入りして以来、ナイロビ入りした日本人はいません。タンザニア待機中の3名の日本人は、今もタンザニアで待機しています。
一方、JICAはケニアへの新規渡航を禁止したものの、任国外旅行からの帰国は容認しており、一時帰国中の高木のケニア入りについてはJICAと合意できたことを受け、本来の予定通り、来週ケニアへ戻ることにしています。ただ、やはり来週渡航予定だった新インターンについては、JICAの新規渡航禁止が解けるまで、
日本で待機となります。
(CanDoは現在、JICAの草の根技術協力事業で事業実施しているため、JICAより安全情報の提供を受けるとともに、JICAの安全対策基準に沿って活動しています)
なお、外務省が、ナイロビ以外のケニア全域の危険度を引き上げていることもあり、JICAでは、念のため日本人専門家をナイロビに滞在させているそうです。
CanDoも日本人スタッフの現場入りは今のところできず、電話等の通信手段を使ってムインギのケニア人スタッフと連絡を取り合いながら、事業再開の準備を進めています。
2.政治の動き
国際調停によるキバキとの話し合いに柔軟な姿勢を見せ始めていたオディンガは、8日に予定されていた抗議集会も中止し、AU議長など国際仲介による話し合いを受け入れる旨の発表を、8日に行なっています。
それに対し、キバキは、AU議長が空路ナイロビ入りする直前に、内閣(大臣のみ)を発表しました。そのなかに、オディンガの政党であるODMの名はありませんでした。オディンガとキバキとの話し合い後に内閣が発表されると想定していたODMは、当然反発を示しており、CNNやBBCなどでは、オディンガが調停の座に着くことを拒否していると報道されています。しかし、ケニアの新聞であるNation紙では、調停への努力は続けるとODM幹部が発言したと報道されています。
今後もしばらく、政治的な緊張と混乱は続くものと思われます。
3.生活
ケニア国内でメディアが各地の避難民への援助を呼びかけており、一般の人たちから物資が集まっているようです。
また、当初は、選挙後の混乱を受けて小学校の始業を14日に延期すると発表されていたものの、その後の安定化と調停への動きを受け、8日より始業することに
なりました(この情報は、キバキが内閣を発表する前のものです。ムインギでは情報の混乱があり、結局8日には始業できなかったようだとの情報が、その後、ムインギのケニア人スタッフから届いています)。
4.藤目のつぶやき
8日に小学校を始業することにした動きを受け、永岡代表からも、こんなメッセージがありました:
「早く日常に復帰しようと努力しているのだと思います。こんなケニアの人たちの気持ちに敬意を表して、できるかぎりの応援をする努力をしたいと思います。」
キバキの内閣発表後のNation紙の報道では、キバキへの不信をあらわにしない文章となっているのを感じました。
新聞の影響力を十分に配慮して、これ以上の犠牲者が出ないように、早く日常に戻れるように、という意向がNation側にあるのではないかと想像します。私自身は、当初キバキの内閣発表ニュースに、頭に血がのぼりかけましたが、Nationの報道に接して、平和を祈る気持ちが戻ってきました。
また、調停のためにナイロビ入りしていたアメリカのフレイザー外交官も、ケニア滞在を延長し、調停への支援を続けるそうです。
こうした努力が報われてほしいと、祈る気持ちでいっぱいです。
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