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2008年1月 3日 (木)

ナイロビ事務所とケニアの状況

みなさま

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

日本の新聞でも報道されていますので、ご存知の方も多いと思いますが、現在ケニアでは、大統領選挙後の混乱が続いています。ご心配されている会員の方も多いと思いますので、ケニアの状況とナイロビ事務所の状況を、以下に共有させていただきます。

1.CanDoナイロビ事務所の状況
選挙後の万一の場合に備え、CanDoナイロビ事務所の日本人スタッフ・インターンは、年末から隣国タンザニアの、ケニア国境付近の町に滞在しています。現地で新聞やインターネット等を通じて情報収集を行なうとともに、日本でも理事が情報収集を行ない、現地との情報共有を行なっています。日本人スタッフ・インターンは、ケニアの状況が沈静化するまでは、タンザニアで業務を行なうこととしています。

ケニア人スタッフの近況については、通信事情もあり日本側ではまだ把握できていませんが、ナイロビ事務所側では把握できているようです。何かありましたら、また追って共有いたします。

2.ケニアの状況
2007年12月27日、ケニアでは総選挙が実施されました。そこで行なわれた大統領選挙には、現職大統領(当時)のキバキ氏、最大野党のODMを率いるオディンガ氏、ムインギ北部出身のムショカ氏の3者が立候補していました。結果は、当初はオディンガ氏が優勢でしたが、ケニア選挙管理委員会が30日に最終的に公表した結果では、僅差でキバキ氏が当選しました。同日、キバキ氏は大統領就任宣誓を行なっています。

選挙結果の公表が遅れたことから、公表前にも暴動が起きていましたが、結果公表後、選挙結果は操作された不正なものであるとして、ODM支持者による暴動が悪化しています。その正確な被害者数は把握できていませんが、1月2日現在までで、300人以上が死亡したというのが一般的な見方のようです。キバキ氏の属するキクユ民族とオディンガ氏の属するルオ民族との民族紛争の様相を呈してきているようで、隣国ウガンダへ避難する人や、ケニア国内で教会等に避難する人は、かなりの数に上っているようです。

キバキ氏もオディンガ氏も、支持者へは冷静になるよう呼びかけており、また、双方とも話し合いに応じる用意はあるとも言っています。一方でオディンガ氏は現在のところ、キバキ氏が不正を認めるまでは話し合いの座に着かないとも言っているようです。

先進国(イギリス、アメリカ、EU)も不正への懸念を表明しており、EUによる選挙監視団はその中間報告書で、選挙は国際基準を下回っていた(つまり、不正があった)と報告しています。また、混乱への懸念も表明しており、イギリスやAU(アフリカ連合)等が調停役を買って出ようとしていますが、具体的な動きはこれからとなります。

以上

CanDo理事 藤目

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