マラウイでの活動報告―2024年9月
CanDoはマラウイ共和国パロンベ県の初等学校において、ライフスキル教育を基盤とした教育と健康・安全を保障する活動形成事業を2023年12月に開始。JICA草の根技術協力の受託事業で、県の9教育区のうち4教育区が対象、事業期間は3年間です。父母リーダーへの研修とその後の活動形成、および教員への研修を行ないます。前半の1年半の活動地は、モザンビーク国境に接したナゾンベ教育区(11校)とクランベ教育区(12校)です。
□ 父母リーダーによる学校活動―ナゾンベ教育区の3校で活動計画を実践
◆マンバラ校
(8月24日 覚書締結/9月10日 最初の資材供与/9月18日 活動完了)
父母リーダー、校長、村長、保護者代表、そして一般保護者も参加する会議が開催され、父母リ―ダーから子どもが抱える課題として3点が提示されました。
①教室でのケガ ②ホコリによる疾病 ③教室内で座る困難
次に父母リーダーから解決策として活動計画とその中で、100米ドルで取り組める活動として、次の2つが提案されました。
①教室の床補修 ②机の修理の活動
一般保護者は①教室の床補修を選びました。当会は資材としてセメント(50kg)8袋を供与。 6教室の床を補修し、障がいのある子どもに配慮したスロープを1か所設置しました。
◆シヤマンダ校
(8月15日 覚書締結/9月5日 最初の資材供与/9月23日 活動完了)
子どもが抱える課題として2点が提示されました。
①清潔でない教室の床に座ることによる疾病 ②服が汚れること
次に父母リーダーから活動計画と次の2つの活動が提案されました。
①教室の床補修 ②?椅子の作製
一般保護者は①教室の床補修を選びました。資材として、セメン(50kg)8袋を当会が供与。2教室、廊下1つとキッチンの床を補修し、斜路を2か所設置しました。
◆ロングエ校
(8月23日 覚書締結/9月5日 最初の資材供与/9月18日 活動完了)
子どもが抱える課題として3点が提示されました。
①教室不足で雨や強風の日も木陰で授業 ②壊れた机 ③寒さのためカゼをひきやすい
次に父母リーダーから活動計画と次の2つの活動が提案されました。
①教室の床補修 ②机の修理
一般保護者は①教室の床補修を選びました。当会はセメント(50kg)8袋を供与。4教室とキッチンの床を補修しました。
□父母リーダーによる地域活動の形成―村人向け学習会の開催
父母リーダーが地域の村長に働きかけ、村長が村人を招集して、父母リーダーが発表する村人向けの学習会を、ナゾンベ教育区の2校の通学圏の2 村で開催できました。父母リーダーは、研修で学んだ12テーマのから発表内容を決めて、研修手順書のチェワ語版とライフスキル教科書を引用した配布資料を用いて発表します。
9月19日、ロングエ校ユア村での学習会では、リーダー4人が「第10回 社会の中の脆弱な人々」について発表(村人227人、こども88人が参加)。村の孤児へのケアについて扱った内容です。発表者は、娘のいる女性と再婚した村の男性が、その娘と性的関係をもっていることを指摘しました。生活のケアと引き換えに性的虐待をすることを強く非難し、参加者と議論を展開しました。
9月17日から19日まで、JICA東京の担当者がパロンベ県で本事業のモニタリングを実施しました。JICAマラウイ事務所からも参加。パロンベ県知事、教育局副局?ならびにパロンベ教員養成大学学?と面会し、今後も事業への綿密な協力関係を継続することを確認しました。
父母リーダー活動の形成のうち学校活動では、2校で活動計画を承認し覚書を締結する会議、3校で実践活動を観察、2校での活動準備で父母リーダーへの聞き取りに参加しました。
教員研修の形成では、2校でライフスキル授業を参与観察し、子どもへの聞き取りと教員との話し合いを実施しました。
地域活動の形成では、2校でそれぞれ1村での父母リーダーによる学習会に参加しました。
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